ニチガスの取り組み(事業内容)

ニチガスのエネルギー事業への取り組みをご案内しております。

ニチガスは、186万件を超えるお客様にサービスを提供している、
総合エネルギー企業です。

日本瓦斯株式会社(ニチガス)は、関東一円(関東地方1都6県、山梨県、静岡県)において、グループ全体で186万件(2021年3月末現在)を超えるお客様にエネルギーを供給している総合エネルギー企業です。ニチガスは、60年以上の歴史があり、関東一円におけるLPガス販売のお客様シェア1位です。エネルギー小売の自由化以降は都市ガス事業、電力事業でもシェアを拡大しています。また、昨今では、デジタルトランスフォーメーションの取り組みにも力を入れてしており、ガスメーターのオンライン化や、毎月のエネルギー使用量が一目で確認できるアプリ開発も行い、お客様の生活をより便利で快適にするための挑戦を続けています。

総お客様数の推移

デジタルトランスフォーメーション(DX)の取り組み

ニチガスは、DXにより事業のあり方を再定義し、テクノロジーを他事業者との差別化に使うのではなく、他事業者との共創のために提供することにより、複雑化多様化する地域社会の活性化に貢献します。

世界最大規模のLPガスハブ充填基地「夢の絆・川崎」

世界最大のLPガスハブ充填基地である「夢の絆・川崎」では、全ての機械、設備、システムが整えられています。託送の共創概念を打ち出し、DXを実現したハブ充填基地となっています。

特徴①:輸入基地から最も近い充填工場(2021年3月16日時点)

輸入基地から最も近い立地条件でローリーの移動時間は、片道5分となっています。エネルギー託送という概念に近づいています。今までのLPガス充填工場は、輸入基地から遠く離れた内陸にあり、輸送コストがかかっていました。また、日中の移動となり、1日に2往復するのが限界でした。「夢の絆・川崎」では、1日に多くのガス充填が可能となり、より多くのLPガスを輸送できるようになりました。

特徴②:貯槽タンクの容量

貯槽タンクは、30tタンクが2基と最小限の設置となっています。これは、輸入基地から片道5分の立地であるため、貯槽タンクに保存するLPガスも少量で良いという計算です。常にタンクローリーが巡回しているため、大量のLPガス充填に対応することができます。将来的には、タンクローリーと貯槽タンクをなくし、直接「夢の絆・川崎」にLPガスを供給します。

特徴③:充填能力

「夢の絆・川崎」では、2021年3月16日時点で、3基の14連回転式充填機が設置されています。将来的には、合計6基まで設置可能となります。1基あたり12t(1時間)の充填能力があり、3基で1時間あたり36tのLPガス充填能力を誇ります。30日で24時間稼働した場合、200万世帯をカバーすることが可能になり、多くの他社ボンベを充填できます。

特徴④:バーコード

バーコードを読取管理に採用することで、ボンベや車輌を容易に管理することが可能です。バーコードのメリットは、コストも安価で他社のボンベに貼られたバーコードも読み取ることができるため、新しいタグなどに張り替える必要はありません。「夢の絆・川崎」では、高性能カメラにより、バーコードを100%読取ります(著しく破損したバーコードは読取不可)。

配送4.0/LPG託送事業

「夢の絆」を起点として、ニチガスでは配送4.0/LPG託送事業の運用を開始します。内陸での充填業務を完全に廃止し、輸入基地の近くのハブ充填基地で集中的に無人運用の充填をし、渋滞のない夜間を中心に内陸の無人デポステーションに大型トレーラで持ち込み、現地では指定された位置に停車し、運転席を外せばそのまま荷台が容器置き場になり、運転席は引上げ容器の荷台に接続してハブ基地に戻る。この一連の流れにおいて、車両やボンベのデータはリアルタイムに可視化されます。このニチガス独自のシステムは、自社で利用するだけではなく、他事業者にも提供いたします。

総合エネルギー託送5.0

総合エネルギー託送5.0とは、LPガス、都市ガス、電気の熱量単位を統一することにより、託送料金形態を統一するという概念です。個別データの暗号化、暗号化認証システム、ブロックチェーン技術等により構成されるデータ統合基盤をLPガス、都市ガス、 電力を含めたエネルギー業界全体で競業、協業に関わらず共有することにより、イノベーションの利益を地域社会に還元することができます。このような概念を実現するために、当社ではバックキャスティングによる事業の再定義を行い、自社で開発するデジタル人材やテクノロジーを、他事業者との差別化に使うのではなく、他事業者との共創のために提供いたします。

スペース蛍

ニチガスは、IoT通信技術のトップランナーであるソラコム社との協業により、オフラインのガスメーターを自立電源で10年間オンライン化し、ガスの使用量をリアルタイムに計測できるNCU※3「スペース蛍」の開発に成功しました。
「スペース蛍」の活用により、「予測」に基づいてきたLPガス物流の概念を、リアルタイムの「実績」に基づく姿に進化させ、配送効率を飛躍的に向上させることができます。この「スペース蛍」では、遠隔検針だけではなく、保安情報のアラートの入手や、メーターの開閉栓も遠隔で実施することができます。昼間の太陽の光を吸収し、中のリチュウムイオン電池を使うことなく、夜間蛍の様に光を発し、メーターの位置を示すという特徴から、この新型NCUを「スペース蛍」と命名しました。
「スペース蛍」によるガスメーターのオンライン化により、これまで「予測」に基づいてきたLPガスの配送を、リアルタイムの「実績」により運用することが可能になります。このことにより需要家宅の容器交換を、これまでの予備容器を残す半数交換から、全数交換に変えることができ、4割から6割の配送回転数の削減を可能とします。

※3 NCUとは、Network Control Unitの略。ガスメーターの使用量データを電子的に読取り、フォーマット変換の後に無線を使ってクラウドへ送信するIoT装置。

ニチガスグループ公式アプリ マイニチガス

「マイニチガス」は、当社のご利用明細やお支払履歴などの情報をお客様が簡単に確認することができるニチガス公式アプリです。
わかりやすいメニュー画面で、毎月のガスや電気の検針票の内容をアプリで一元管理できます。緊急時には、ボタン一つで当社の担当者へ連絡することができ、お客様へ安心を提供します。また、お客様のご家族の方が「マイニチガス」を登録することにより、見守りにも活用することができます。

デジタル受発注システム タノミマスター

当社では、ガス機器の見積りを行う「見積りマスター」、ガス機器の受発注を行う「タノミマスター」、ガス機器の工事依頼を行う「工事タノミマスター」など様々な業務をマイクロサービス化したアプリを開発しました。これらのアプリはAPIで連携し、一連の業務の流れがアプリで完結できる仕組みを構築しました。「タノミマスター」を導入することにより、紙ベースの受発注で発生する中間処理など約15億円分の労務コストを削減することができます。また、取引内容の明確化・市場の透明化・決済にかかる回収リスクも軽減できると考えています。